「手に取るように金融用語がわかる本」 三菱総研経済調査部 監修
■保護預かり/保管振替制度(ほふり)
盗難や紛失を避けるために、証券会社や証券補完振り替え機構が、株を保管してくれる制度がある。
投資家が株を売買するとき、いちいち売り買いした株券を証券会社と受け渡しするのはたいへん手間がかかります。
また、手元に持っていて盗難にあったり,紛失したりすると大変です。
そのため、株の現物は売買窓口となった証券会社に頼んで預かってもらい、自分はその預り証のみを受け取るのが普通です。
預ける方法には、証券会社の「保護預かり」を利用する方法と、(財)証券保管振替機構の「保管振替制度=ほふり」を利用する方法の二つがあります。
保護預かりの場合は、株の名義を買った人に書き換えます。
保管振替制度の場合は、自動的に証券保管振替機構の名義に書き換えられる仕組みになっています。
もちろん、この場合も配当は購入者に支払われます。
■額面/単位株
有価証券の類の発行時点での価値で、券面に記載されている価格。
株券には、一株当りの金額が印刷されています。
このように券面に書かれている価格を「額面」といいます。
額面の無い株もあり、「無額面株」といいます。
額面のある株は「額面株」です。
いったん発行され流通市場に出た株券は、自由な価格で売買されます。
会社が設立されて時間が経つと、ふつうは利益が蓄積されて会社の資産が増えるので、株の価値は上がります。
逆に赤字になれば下がり、倒産するとふつうゼロになります。
なお、額面や時価は基本的に一株当りの金額で表示されますが、上場又は、店頭公開の株式は、額面ごとに最低取引単位の株数(単位株)が決められています。
例えば額面が50円の銘柄なら千株単位です。
つまり、一株の時価が仮に500円だとすると、500円X千株=50万円なければ買えません。
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