「手に取るように金融用語がわかる本」 三菱総研経済調査部 監修
■金融持ち株会社 Fiscal Holding Company
自分では事業をせず、株を保有することにより、複数の金融機関の経営を支配する企業。
自分では事業をせず、ほかの複数の企業の株を持つことによって、それらの経営を支配的に動かす、特殊な企業のことを「持ち株会社」といいます。
金融機関を持ち株会社化したものが、金融持ち株会社です。
戦前の財閥はこのような持株会社によって形成されたものでした。
これが「一部の巨大資本の産業支配を促すものだ」として、戦後は独占禁止法によって設立が禁じられたのです。
ところが、日本版ビッグバンが奨められる中で、この金融持ち株会社の解禁を求める声が起こりました。
これを受けて、独占禁止法の改正案が97年に成立、98年3月には金融持ち株会社の解禁へと至っています。
なお、「かっての財閥の再来」を懸念する声もあったため、広範な産業独占とならないよう考慮されており、金融持ち株会社の傘下に入れるのは金融業のみとなっています。
金融持ち株会社の解禁により、金融業界では、すでに金融持ち株会社方式による金融グループの形成に動き始めています。
99年4月には、大和證券がいち早く金融持ち株会社方式を導入しました。
本体を持ち株会社とし、法人向け部門やデリバティブ部門を分社化するというものです。
住友グループとの提携関係と並行して進めることにより、新しい金融グループ の形成を目指しています。
サラリーマンを続けながら、複数の収入を持つ人は、数少ないと思います。
逆に、管理する立場(昔、管理職でした)で考えれば、複数の仕事が持てるほど、甘い負荷では済まされないくらい、厳しい目標を要求する。
ウィークディは、当然毎日深夜帰宅、たまの休日さえ、仕事の遅れを取り戻すために、無給で会社に行くか、家庭でパソコンに向かうことの繰り返し。
こんな状態で、会社人間のみで定年退職を迎えた人が、社会適応に苦労しているTVレポートも目にします。
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