「初心者のためのやさしい金融」 塚崎公義・山澤光太郎 著 投資信託とは、証券会社などが集めた小口の資金をまとめて運用する 仕組みを言う。 投資家は投資方針の異なる投資信託の中から望みのものを選んで資金を 投下する。 具体的な投資は投資信託委託会社のプロが行う。 投資信託とは、証券投資のプロが会社を作り、「一人一万円づつ出資して 下さい。出資金で株を買って儲けて分配します」といっているイメージでしょう。 実際には会社の代わりに「ファンド」を作る場合が多いのですが、大勢が 少しずつ資金を出し合って株などに投資するというのが投資信託の仕組みです。 実際の投資を行うのは投資信託委託会社というプロですが、資金の出し手 は、多くの投資信託の投資の方針を予め聞いてから、自分の望む投資信託 を決めることが出来ます。 リスクの小さいものとしては、「国債しか買わない」ファンドが有り、これは資金 の出し手にとっては預金とほとんど変わらないといっても良いでしょう。 反対に、ハイリスクハイリターンを目指すものもたくさんあります。 投資信託のメリットとしては、第一にプロが運用するということです。 証券投資の経験が浅い投資家が自分で銘柄を選ぶよりも、手間も かかりませんし、期待されるリターンも大きいといえるでしょう。 第二のメリットは、分散投資が可能だということです。 複数の銘柄の株式を購入するには多額の資金が必要となるので、皆で 資金を出し合うということだからです。 もっとも、プロに運用を委託するために手数料が必要であることなどを考える と、個人投資家にとっては投資信託のほうが個別株への投資よりも必ず得とも 言い切れないようです。 |