「初心者のためのやさしい金融」 塚崎公義・山澤光太郎 著 通貨と通貨の交換比率のことを外国為替相場(為替レート)と呼ぶ。 輸入企業や海外旅行者のドル買い需要など(ドルの需要)と、輸出企業の ドル売り需要など(ドルの供給)が均衡する水準で、円から見たドルの価値が 決まる。 円から見たドルの値段は、ドルの需要と供給が等しくなるところで決まります。 輸入企業が代金支払いのためにドルを買う、海外旅行者がドルを買うといった ドルの需要と、輸出企業が輸出代金のドルを売る、外国人が日本の株を買うため にドルを売る、といったドルの供給が、外国為替市場において一致するところが 外国為替相場だというわけです。 例えば輸出企業からドルを買った銀行は、ドルが高くなるとおもえばそのまま ドルを持っていることも出来ますが、ドルが安くなって損をするリスクを避けようと 思えば、ドルを買いたい銀行を探しに外国為替市場に行くでしょう。 外国為替市場は、こうした銀行が集まってドルなどを売買するところです。 もっとも、実際に一箇所に集まるわけではなく、電話やコンピュータネットワークなどで 相手の希望価格を聞きながら需要と供給が一致するような価格に近付くわけ です。 ドルの需要と供給の比率は時々刻々と変わりますから、需要を均衡させる価格 も時々刻々と変わります。 ニュースで為替レートを紹介している最中にレートが動くこともあるほどです。 |